〇薬を変更する決断
新薬での治療を始めて6 年になり、多様な薬を試してきました。しかし治療の軸となる薬の変更には、副作用や体調不良、抗体などの強い懸念と勇気が必要でした。主治医と検査結果や肌の写真を確認しながら不安を解消して進めましたが、特に「全身には効くが顔に赤みがある」状態で現状に満足するか、さらなる改善を目指し挑戦するかは深く悩みました。効果や副作用には個人差があり、自分で試さなければ分からないのが現状です。
〇私はアトピーから解放されていない
最近、顔の赤みや湿疹の再発からイブグリースからデュピクセントへ戻す決断をしました。激しいかゆみは減ったものの無意識に患部を触る頻度が増えたためです。また別の新薬では、アトピー症状が抑えられた一方で動悸や目の強いかゆみといった副作用が現れました。一つの症状が治まっても別の我慢が生じる現実に、「自分はまだアトピーから解放されていない」という悲しさを痛感させられました。
〇アトピーでも快適に生きる
試行錯誤はあったものの治療に後悔はありません。「快適に生きる」という目標が達成されつつあるからです。私にとって快適とは、単に症状が軽いことではなく「病気を忘れて生活できる」「悪化の不安がない」「症状が出ても落ち着いて対処できる」ことです。朝の掻き壊しで予定を諦め絶望していた過去から解放され、熟睡できる喜びや、外出・旅行の予定を自由に立てられることこそが私の求める快適さです。
〇薬をいつまで使うのか
新薬ユーザーの課題は「いつまで使い続けるか」に移っています。寛解状態を自分で維持したい思いと、高額な医療費という経済的現実のバランスを取るため、注射の投与間隔を延ばす方法があります。そのためには、季節や花粉、寒暖差など年間を通じた自身の悪化要因(波)を知ることが不可欠です。自分の波を理解できれば不安が和らぎ、主治医とも深く相談でき、薬を使う期間の見極めにも繋がります。
〇 薬の変更に必要なこと-自分を観察する-
薬の変更や使用期間を考える際、最も重要なのは「自分自身を観察すること」です。私は顔の赤みで二度デュピクセントを離れ他の薬も試しましたが、結果として顔以外の全身にはデュピクセントが最も安定し、病気を意識せず過ごせると気づけました。見た目や症状、季節の波、心の状態を記録し見つめ直す観察は、面倒ではあっても、自分に最も適した治療法や本当の望みに気づく大切な手段となります。
〇 アトピーで諦めてきたことに挑戦できるようになった
最重症期には、全身の浸出液で服が貼り付き、どんぶり一杯分の落屑に悩まされ、外出準備に3時間もかかっていました。体調面だけでなく「諦めること」が当たり前になり絶望していましたが、現在は新薬に支えられ、SNSでの交流や旅行、動画配信など諦めていたことに挑戦できています。「できた」経験を重ね、動けなかった過去の時間を埋め直すことは、自分だけでなく支えてくれた周囲への恩返しでもあります。
〇 私らしく生きる方法を探し続けてきた6年間
新薬は万能ではなく、効果が出なかったり副作用に悩んだりすることもあります。しかしその失敗を含めた経験から自分の体について新たな気づきが得られ、自分への信頼や選択肢の広がりに繋がります。この6 年間は単なる薬の変更期間ではなく、主治医と共に自分の体と向き合い「私らしく生きる方法」を探し続けてきた時間でした。これからも自身の体と上手に向き合いながら、納得のいく治療を続けていきます。
〇こちらは要約版になります。全文はこちらをお読みください。
アトピーでも快適に生きる ―デュピクセント・イブグリース等新薬を使って― | 認定NPO法人 日本アレルギー友の会









