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  • 2 0 2 1

    第596号

    新薬紹介 ぜんそく治療に新たな選択肢 テリルジー200エリプタ(3剤合剤)

    気管支ぜんそくの治療には気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬が主に使われてきましたが、本年2月18日に、3剤合剤(吸入ステロイド薬・長時間作用性抗コリン薬・長時間作用性β2刺激薬)の「テリルジー200エリプタ」が発売されました。どのような薬なのかを昭和大学医学部付属病院病院長、内科学講座呼吸器・アレルギー内科学部門教授の相良博典先生にお聞きしました。

    相良博典先生

    どのような特徴がある薬ですか。

     テリルジーは気道の炎症を抑える成分、気道を拡げる成分、そして気道が縮むのを抑える成分の三つの作用を示す成分が配合された、1日1回吸入のぜんそく治療薬です。

    COPDに使われる薬とのことですが、なぜ、ぜんそくにも効くのですか。

     ぜんそくは気道が炎症によって狭くなる病気です。テリルジーは1剤で気道の炎症を抑える成分、気道を拡げる成分、気道が縮むのを抑える成分が配合されているため、ぜんそくの病態に適した治療薬となっています。COPDへの適応があるのはテリルジー100エリプタのみです。

    どんな症状に効果があるのですか。

     炎症によって気道が狭くなることから生じる、咳・たんが出る、呼吸が苦しい、息を吐く時に喉がゼーゼーヒューヒューなるといった症状の改善が期待できます。

    どのように使うのですか。

     毎日なるべく同じ時間帯(朝、昼、夕、就寝前いずれでも可)に1日1回1吸入します。ぜんそくは慢性の疾患であり、症状がない時でも気道の炎症が残っている場合があるので治療の継続が重要です。医師の指示があるまで吸入を継続してください。

    即効性はありますか。吸入してから、どのくらいの時間で効果が出るのですか。

     テリルジーはすでに起こった発作を速やかに鎮める薬ではありません。症状により個人差はありますが、臨床試験では投与初日の3時間後から呼吸機能の改善が認められています。

    効果はどのくらい持続するのですか。

     1日1回1吸入での効果が認められています。また、テリルジーの配合成分について24時間の作用持続が確認されています。

    吸入ステロイド剤や2剤合剤とは、どのように使い分けるのですか。

     毎日症状がある、夜間症状がしばしばあるなど症状が強い方や、既存の治療薬でも症状が残っている方がテリルジーの対象患者さんになります。吸入を続けて症状が落ち着いてきたら、吸入ステロイド剤や2剤配合剤への変更も検討されます。医師の指示に従ってください。

    使用上の注意点は。

    *なるべく同じ時間帯に吸入してください。

    *使用説明書に書かれている「吸入器(エリプタ)の使い方」をよく読んで使用してください。

    *口腔カンジダ症や声のかすれなどの予防のため、吸入後にうがいをしてください(うがいが困難な場合は口をすすいでください)。

    *吸入を忘れた場合は気がついた時点で1回分を吸入してください。ただし、1日1回を超えて吸入しないでください。2回分を一度に吸入してはいけません。

    *誤って多く吸入した場合は医師または薬剤師に相談してください。

    *医師の指示なしに、自分の判断で使用をやめないでください。

    *ぜんそくの発作を鎮める薬ではないため、発作が出た場合は別の発作止め治療薬を使用するか、速やかに医療機関を受診してください。

    テルリジーを使えないのは、どのような人ですか。

     有効な抗菌剤のない感染症にかかっている人、全身の真菌症にかかっている人、閉塞隅角緑内障の人、前立腺肥大などによる排尿障害がある人、過去にテリルジーに含まれる成分で過敏症のあった人です。

    同時に服用(使用)してはいけない薬はありますか。

     同時に服用してはいけない薬はありませんが、服用する際に注意する薬があります(β遮断薬、抗不整脈剤、三環形抗うつ薬など)。医師や薬剤師の指示に従って使用してください。CYP3A4阻害作用を有する薬剤も併用注意となっています。

    200エリプタは、3種の薬剤が100エリプタの2倍量配合されているのですか。また、使い分けを教えてください。

     200エリプタと100エリプタの違いは、吸入ステロイド量の違いです。それぞれ吸入ステロイドが200㎍、100㎍入っており、残りの2種の成分は同一量です。基本的には症状がより強い場合に200エリプタをお使いいただくことになります。

    どんな副作用がありますか。また、注意すべき副作用はありますか。

     主な副作用として、口腔咽頭カンジダ症や嗄声(声がれ)などが報告されています。また、まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。このような場合には使用をやめ、すぐに医師の診療を受けてください。

    *呼吸困難、じんましん、冷汗[アナフィラキシー反応]

    *発熱、咳、息切れ[肺炎]

    *動悸、めまい、失神(気を失う)[心房細動]

    以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

    費用はどのくらいかかりますか。

     薬価は次の通りです。

    2021年4月時点の薬価

    テリルジー100エリプタ

     14吸入  4,183.50円

     30吸入  8,853.80円

    テリルジー200エリプタ

     14吸入  4,764.50円

     30吸入  10,098.90円

    2021年7月1日価格調整後の薬価

    テリルジー100エリプタ

     14吸入  4,160.80円

     30吸入  8,805.10円

    テリルジー200エリプタ

     14吸入  4,738.50円

     30吸入  10,043.30円

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