記事ごとに探す

キーワード

検索する期間

月 から

月 まで

カテゴリ一覧

  • 講演会
  • 編集室
  • 相談窓口から
  • 勉強会・患者交流会
  • 体験記(気管支喘息)
  • 体験記(アトピー性皮膚炎)
  • ニュース(友の会関連)
  • ニュース(一般)
  • その他
  • イベント告知
  • イベントレポート
  • アレルギー専門病院めぐり
  • アトピー性皮膚炎Q&A②

    回答 NTT東日本関東病院皮膚科部長       五十嵐敦之先生
       須藤皮膚科医院院長            須藤  一先生
       東京逓信病院皮膚科部長          三井  浩先生
    司会 東京逓信病院皮膚科客員部長・あたご皮フ科 江藤 隆史先生
    進行 日本アレルギー友の会副理事長       丸山 恵理  

    質問4 アトピーは完治しますか。また、MRE成分配合飲料でアトピーは良くなるのですか。

    三井先生 アトピー性皮膚炎は難治だというイメージがありますが、根気よく保湿と炎症を抑えることをしていけば、治ります。皮膚のバリア機能を回復させるために炎症を抑える。炎症があるとバリア機能も破壊されてしまうので、まずは炎症を鎮めながら、保湿をこつこつやっていく。保湿を続けることを治療と考えなければ、完治はすると思います。

     MREについては一般皮膚科医の間では認識されていないものです。アトピー性皮膚炎に効果があったというデータが出ていて、30数カ国で特許を取っているらしいですが、エビデンスレベルはまだ十分ではないと思われます。まず標準治療を適切に行うことが大事です。実は適切に行えていなかったのに、標準治療が効かないと思い込んで、エビデンスレベルの低い治療を受け、その結果効果もなく高額な費用をかけてしまったという方が過去にも多くいらっしゃいます。今後どう展開するかはわかりませんが、あまりそういう治療に傾かないで、炎症を止めたり、保湿をいかにキープするかをまず徹底してもらえばいいと思います。

    江藤先生 最近、腸内細菌の研究もずいぶん進み、乳酸菌のようなものがいいとか言われたりしますが、劇的に効くわけではありません。マイクロバイオームといって、皮膚に常在している菌をずっと調べている先生もいますので、細菌との関わり合いはこれからどんどん研究が進んでいくと思います。もう少したつとエビデンスが出てくると思いますが、今のところはまだわからない状況で、ガイドラインにも出ていません。

    質問5 昨年5月よりデュピクセントを始め、使っている間はよく効いてかゆみがなくなりましたが、やめた12月からはまた少しかゆみや乾燥が出てきて、ステロイドと保湿が必要になりました。もう一度やる場合、同じ病院でやるべきでしょうか。

    須藤先生 デュピクセントを使用している間はアレルギー反応が抑えられ、肌の調子も良くなってきますが、調子が良いからといってすべての治療をやめてしまうと乾燥肌は再び増悪します。症状が良くなってからもスキンケアは継続しなければなりません。ただそれも、今まで外用に10の手間が必要だったものが、おそらく2か3の手間ですむはずです。そうすると、自分で行う治療の手間がすごく簡単になります。そのような場合にはプロアクティブ療法をやっていただくことが、寛解状態の維持には有用であると思います。ただ、あまり良くなりすぎてしまうと、プロアクティブ療法すら中止してしまいかねないので、そのような場合にも注意が必要です。

     デュピクセントを中止したら悪くなったということは、そこに何か理由があるからだと思います。それにきちんと対処しないと、ほかの病院に行っても問題は解決しないでしょう。あなたの皮膚のことをよく知ってくれている主治医と相談しながら必要な治療を続けていかれることが大事なので、別に病院を変える必要はないと思います。

    五十嵐先生 デュピクセントはいい薬ですが、それだけでほかに何もしないのは誤りで、外用療法、スキンケアがあって、プラス、デュピクセントなんですね。外用療法がベースにあるのは間違いありません。そこをあらためて強調したいと思います。

    質問6 アレグラのジェネリックを飲んでいますが、アトピーの人が仮に妊娠した時に飲んで良い薬、もしくは問題のない薬を教えてください。

    須藤先生 ジェネリックでもとくに問題はないと思います。ただ妊婦さんに薬を投与する場合、飲める薬と注意が必要な薬、飲んではいけない薬などに分けられており、薬剤の投与には慎重でなければなりません。現在はアメリカやオーストラリア、日本の分類などがよく使われています。それらでは服薬しても害はほとんどない(A)、服薬しても有害な可能性は低い(B)、服薬により有害な可能性があるためできるだけ避ける(C)、有害な可能性がとても高いので服薬してはいけない(D)、などに分類されています。

     通常、抗アレルギー薬は妊娠に大きな異常を起こす可能性は少ないといわれていますが、実はA~Dすべてあります。実際にクロルフェニラミン(ポララミン®)やセチリジン(ジルテック®)などは妊娠中でも内服できるA、Bに分類されています。ヒドロキシジンパモ酸塩(アタラックス-P®)はDの禁忌です。プレドニゾロン(プレドニン®)はヒトに対する奇形などの副作用はいわれていませんが、その薬理作用自体で投与には注意が必要です。妊娠中の患者さんに薬剤を処方する場合、私は婦人科の主治医に相談して、確認がとれてから処方するようにしています。

     ステロイド外用薬などの塗り薬は、強さや使用期間に注意すれば、妊娠中でも大きな問題なく使用できます。皮膚に塗った塗り薬が、普通の使い方で血液中に移行することはまずありません。塗り薬はきちんと使用していただき、飲み薬は婦人科の先生と相談しながら補助として使うということで良いと思います。

    (2019年6月2日 日本アレルギー友の会講演会より、採録 田口)

    第578号の他の記事

    新年の御挨拶

    一般社団法人日本アレルギー学会理事長 出原 賢治先生 

    令和2年明けましておめでとうございます。昨年より日本アレルギー学会で理事長を務めております出原と申します。日本  | 続きを読む |

    ぜんそくQ&A②

    回答 東京女子医科大学呼吸器内科教授・講座主任 多賀谷悦子先生
    司会 ふれあい横浜ホスピタル院長        坂本 芳雄先生
    進行 日本アレルギー友の会理事長        武川 篤之  

    質問 ピークフローの数値が300くらいですが、この数値で良いのでしょうか。(70代男性) 多賀谷先生 ピークフ  | 続きを読む |