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    第579号

    アトピー性皮膚炎Q&A③

    回答 NTT東日本関東病院皮膚科部長       五十嵐敦之先生
       須藤皮膚科医院院長            須藤  一先生
       東京逓信病院皮膚科部長          三井  浩先生
    司会 東京逓信病院皮膚科客員部長・あたご皮フ科 江藤 隆史先生
    進行 日本アレルギー友の会副理事長       丸山 恵理  

    質問7 JAK阻害剤の副作用として悪性リンパ腫などのがんの発症が報告されています。アトピーに長期間服用しても大丈夫でしょうか。

    五十嵐先生 これはまだ臨床試験中なので、大丈夫かどうかはっきりしたことは言えないのですが、現在日本ではリウマチ領域でJAK阻害薬として出ているものがいくつかあります。トファシチニブは悪性腫瘍とか帯状疱疹になりやすいといわれています。バリシチニブのほうがそのへんの副作用はやや少ないようです。現在アトピー性皮膚炎で使っているものに関しては、従来のJAK阻害薬に比べてそういった副作用が少ないということにはなっているのですが、100%懸念が払拭されているわけではありません。当然それに関しては、世界規模でかなり大規模な臨床試験をやっていますから、その中でどういう発生率か、リスクを十分理解した上で使うということになっていくと思います。

     外用薬に関しては血中濃度がほとんど上がらないので、かなり安全だと思います。

    江藤先生 私もJAKの外用は第2のプロトピックという形で出てくるのをとても期待しています。

    質問8 頭皮のケアについて知りたいです。シャンプー、リンスはNOVシリーズ(常盤薬品工業)のフケ・かゆみ防止のものを使っています。保湿剤は使っていません。市販のものを使うべきか、迷っています。

    五十嵐先生 頭に使う保湿剤は剤形が難しいですね。クリーム剤は使いにくいので、ローション剤もしくは液剤を使う方もいます。シャンプーはご自分で使ってみて大丈夫なことを確認してください。NOVシリーズは比較的刺激が少ないからいいかなと思います。

    須藤先生 かつて指導医に、顔や頭の症状が急激に増悪し外用薬が無効な場合には、ステロイド内服薬を短期間だけ投与するのも有効だと教えられました。3~4日間だけ服用してもらうと確かに効果があります。

     ローション基剤の外用薬は塗りやすくて良いのですが、頭皮の症状が治りにくい場合は軟膏基剤の外用薬を勧めています。確かに塗りにくいですが、軟膏だと1日1回の塗布ですみ、ローション基剤による刺激症状もないのでかなり有効です。

     シャンプーやリンスなどもそれぞれの肌に合うものを使用することが大事だと思います。頭につけた瞬間からかゆくなったり、洗い終わってしばらくして汗をかくとかゆくなったりするような場合には、それらはその方の肌に合っていないのだと考えられます。また、地肌までゴシゴシ洗う必要はありません。確かに洗ったほうが気持ちはいいかもしれませんが、シャンプーなどとの接触はなるべく短時間にして、よく泡立ててから髪先につけるようにして、なるべく多くの水ですぐに洗い流す。とくに後頭部の生え際はシャンプーが残りやすいので、ここを30秒くらい多く流すのがいいと思います。

    質問9 4歳の子です。手指、足指にひび割れ、切り傷があり、関節もゴワゴワに固くなっています。幼稚園で砂遊び、粘土遊びがあり、絵の具や食物が指につくことも多く、なかなか良くなりません。朝晩2回デルモベートを3日塗り、4日休むことを続けていますが、ずっと使い続けてもいいのでしょうか。ほかに良い方法がありますか。

    五十嵐先生 手は比較的角層が厚いので、強い薬を使っても副作用が出にくいことになっていますが、それでも手のひらとか指の間は皮膚が萎縮したり、毛細血管が拡張したりすることがあるので、局所的な副作用がないかどうかを定期的にチェックしながらやっていくのがいいと思います。デルモベートを使うかどうかは意見の分かれるところですが、砂遊びや粘土遊びを全面的に禁止するかというと、それはそれでまたデメリットがあるので、折り合いをつけていくのが良いと思います。

    三井先生 なるべくお家にいる間にデルモベートをひどいところにピンポイントで何度も塗ってあげて、可能な限り細かく保湿をしていただくのがいいと思います。

    須藤先生 小さい子どもにストロンゲストクラスのステロイドを使用し続けることは、さまざまな点から良くありません。入浴後、夜寝る前などに、ランクを落としたストロングクラスのステロイド軟膏を亜鉛華単軟膏で重層し、ていねいに密封処置する外用方法もあります。また手洗い時に石けんを使いすぎるなど、皮膚のケアが不適切である場合もありますので、そのようなことも保護者の方と相談しながらやっていただいて、お子さんが遊ぶこと自体は禁止しないほうがいいと思います。

    江藤先生 デルモベートを子どもに使っていいという意見もありますが、長期間使っていいかと問われると、医者によって判断はさまざまでしょう。よく主治医と相談されることをお勧めします。

    (2019年6月2日 日本アレルギー友の会講演会より、採録 田口)

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