小児・食物アレルギー部門 2/23
なすのがはらクリニックの益子育代先生による実践講座では、子どもの入学を控えたママの不安を拾い上げ、入学前後の面談等での学校との好ましいコミュニケーションのとり方や、学校の取り組みガイドラインや給食時の対応指針を踏まえた学校での対応について、学校が置かれている状況を踏まえてのお話がありました。学童期に入ると、学校のことを話したがらない子どもも出てきます。そのような時期の家庭での親子のコミュニケーションのとり方や、エピペン使用時の親の心構えや態度、夫婦が協力し家族が一丸となって対処できるようにすることなどについてもお話がありました。
参加者同士のお話では、食物アレルギーをもつ孫を預かった時の対応や、エピペンやデュピクセントの痛みへの対応についてのお話が出ました。患者家族だけでなく、成人食物アレルギーの方、患者と接する仕事をされている医療従事者の方や学童支援の方、増えてきた食物アレルギーに関する勉強のためという方など、さまざまな立場の方が参加されていました。小児食物アレルギーは、患者家族だけで対応できるものではありません。小児をとりまく多くの方に知っていただき、アレルギーのある子にとって安全で住みやすい世の中が実現されることに期待がもてるような会となりました。(太田)
ぜんそく部門 2/24
実践講座では、慶応義塾大学看護医療学部の藤島麻美先生より、コミュニケーションの四つのコツ(①準備する②たずねる③繰り返す④行動を起こす)、自分の症状等を説明し不明な点があればたずね、再度確認しても納得できない時はセカンドオピニオンを利用するなどのお話がありました。診察の時に使える具体例(下記)はとても参考になりました。
❶薬に対して自分に合わないなどの疑問がある時、「この薬を試してみたいのですが、先生の意見はいかがですか」
❷医師がパソコンばかり見ていて顔を合わせてもらえない時、「先生が私の目を見て話してくださると安心します」
おしゃべりカフェの参加者は9名。黒木先生から「ぜんそくは付き合っていく病なので薬でコントロールできれば大丈夫」、「薬を使っても辛い時はぜんそく日誌を活用して医師に話をすると良い」とお話がありました。
参加者からは、花粉の季節になるとぜんそくがひどくなる、気温の寒暖差や強い香り、ストレスでぜんそくになってしまう、咳の出ないぜんそくがある、などの発言がありました。武川理事長より、一人でも多くの患者さんがぜんそくの正しい知識をもつことができるように会はこれからも活動していくとのお話がありました。(鈴木)
アトピー性皮膚炎部門 2/25
実践講座では㈱資生堂の根岸茜子様より、スキンケアの基本からメイクなど、病院では聞けない実際的なお話を聞くことができ、大変勉強になりました。
今回のおしゃべりカフェには7名の方が参加され、それぞれの今の状況や思いをお話しいただきました。アトピー患者と話をする機会がないので、ほかの患者さんのアトピーとの向き合い方を聞きたいと参加された方もいらっしゃいました。
アトピーのせいで何事も積極的になれない、情報の取捨選択が難しい、入浴や保湿が大事なことはわかるが実行するのが苦手、担当医師となかなか話ができないなど、参加者から日頃の悩みをお話しいただきました。
症状が改善した話もありました。ステロイドを塗っても良くならない時があったので、主治医に相談し、新薬のデュピクセントに切り替えたところ、非常に良くなって熟睡できるようになり、保湿の手間も軽減したとのお話でした。
おしゃべりカフェでは、普段話せないアトピーのことが話せて、ほかの方の経験を聞くこともできます。話をしなくても聞くだけでもOK、ご家族の方も参加できます。自分らしく生きるためのきっかけが見つかるかもしれません。今後も開催予定です。気軽に参加してみませんか。みなさまのご参加をお待ちしています。
(平野)
※実践講座の講演録は別途掲載予定です。