認定NPO法人アレルギー友の会の「あおぞら」が発刊600号という節目を迎えられましたことを心よりお祝い申しあげます。
現在、2人に1人は何かしらのアレルギー疾患をもっているといわれており、アレルギー疾患は大変身近な病気です。しかし、その一方で治療内容においてはいまだ数多くの誤った情報がインターネット等に存在しており、患者さんが誤った情報に振り回され、適切な治療を受けられないケースも散見されます。そのような中で、認定NPO法人アレルギー友の会のみなさまにおかれましては、半世紀にわたり、患者さんへわかりやすく標準治療や疾患コントロールの重要性を伝え続けてこられ、一人でも多くの患者さんが正しい治療にたどりつけるようご尽力してこられました。医薬品は万能ではなく、その使用方法を誤れば十分な効果を発揮できないばかりか、かえって患者さんに負担を与える可能性もあります。だからこそ、専門医のもとでエビデンスに基づいた標準治療を受けることが大切であり、その重要性を患者さんに寄り添いながら伝えることは、患者団体だからこそ可能であると考えます。
さて、私ども製薬企業の使命は医薬品を開発し、適切な患者さんへ届けることです。そして、その過程においては“患者さんの視点”を忘れてはいけないと考えています。患者団体は患者さんを代表する立場として、治療を含む医療環境における課題を発信しておられるため、弊社を含む多くの製薬企業が患者団体から患者さんの視点を学ばせていただいています。今後、患者さんの声を医薬品開発に生かす動きが加速する中で、患者団体が果たす役割はますます大きくなりますが、患者団体とともに患者さんが望む医療の実現を目指してまいりたいと考えています。
最後に、これまでの友の会のご活動に心より敬意を表するとともに、今後のご発展と会員のみなさま方のご健勝、ご多幸を祈念申しあげまして、お祝いの言葉とさせていただきます。